●ひこね第九オーケストラ練習の記録

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新通先生 11月15日

●第九 第1楽章

メッセホールは、だんだんテンポが遅くなるホールだね。
冒頭の2ndHrはチューニングのAを吹けばいい。プレッシャーがあるだろうけど、ふつうのAが欲しい。
アタックの音程が正しい音程になるように。空気がちょっと振動していればいい。
なにか輪郭をつけようとなどと思わなくていい。1stHrのEはAにあわせて少し高めにバランスに気をつけよう。
冒頭の2ndVnとVcの刻み、3+3、3+3に聞こえるように。2+2+2、2+2+2ではない。
弓の場所を統一すること。ppで
Vcの刻みは、固く弾かなくていいので、弓を大きくうごかして。
1プルトに人だけはっきり刻んで、後の人は多少ぼやかして弾いてください。
2ndVnとVcの下を弾いている人は、もう少し聞こえる方がいい。
4、5のVlaは、この刻み聞きながら、迷わない。遠慮気味じゃない方がいい。
Cbが大きい目に弾くので、それに乗っかって。
32分音符は暗くなく、弓を使って、一気に。2つの音がちゃんと聞こえるように。ピッチを合わせて。
4分音符は押さない、頭をはっきり。
Cbは4分音符もう少し長く。
11の2ndFlのタイミングが一番難しい。
13から1stVnリズム感が崩れやすい。ここはインテンポで。タティーヤ、タティーヤ。
1stFg 2ndFgがオクターブ下に下がったときにDmolの和音が完成していくので、その和声感が狂わないように。
冒頭ラドミから始まって、レファラの和音に変わるので、レは大事。
3rdHr、4thHrの下のDは、結構ふくらみやすいので注意して。
14 2ndVn、Vcの刻みで音が変わって1オクターブになるところさらに大きく。
16 2ndVn、Vcの刻みの最後、最後までばっちり弾ききる。ごまかさない。ディミネンドしない。
クレッシェンドして最後の音を弾ききった勢いで第1主題が生まれる感じ。
1stVn、Vlaの人は、この刻みの動きを意識して。
16 1stVn、Vlaもティラティラティラタン、の最後の音はちゃんと弾ききる。
16は基本的にはインテンポで第1テーマに入る。でも、合わせるために生理的に許される範囲でゆっくりになるのは、OK。
作為的に間を開けたりはしない。インテンポでもいいたいことがいえることが大切。自然な雰囲気の中から第1主題が出てきて欲しい。
17の第1主題のテーマは、管楽器は、ババーンと吹いて、弦楽器は、ヤァターンという感じで、32分音符の輪郭をはっきり弾いてください。そこに体で持っていくような感じで。
第1主題のテーマは、Dmolであるということを主張してください。レラファレというピッチをしっかりとる。
そのあとのファミレラの音程をもう少しきれいにいった方がいい。ちゃんと音程をとったら相手に伝わる。
21からのf f f はペザンテ、もう少し長さが欲しい。その後の24のffは、明らかに区別してください。
24 Cb、Vc、Vlaは、シンコペーションの2つ目の付点4分音符の方をしっかり。
24 Hrは、長い音に入ったら、少し抜いてください。
24 Flはシソの上に上がった音をしっかり。
24 1stVnと2ndVnののばしの音、伸ばしているときに音がやせないように。メロディがつながって聞こえるように。
51からのBdurのテーマは、音がより低くなってより潜るので、最後のファレシあたりは、かなり意識ししてならさないと聞こえない。
ここで1楽章と3楽章の調の関係を速くも先取りしている。
Bの2小節目、ben marcato Hrののばし、張りすぎない、少し抜いた方がいい。
74から ものすごくdolce、ここは主題ではないけれど、ここに4楽章の喜びの歌が先取りされている。
ベートーヴェンは、喜びの歌を見つけるのに苦労するけど、ここに隠れている。知っていて。
3度下の2ndの友達の関係の人たちもしっかり歌いましょう。
ティーヤラ ティヤラ ティヤラ ティーヤン の最後のティーヤンを意識して、重みが欲しい。
つまり言葉のアクセント、リズムが欲しい。
ひこねグランドホールは、よく響くので、パーカッションの人は控えめにたたくように、心がけてください。
これは、大太鼓、シンバル、トライアングルの人にも言っておいて。
120 Vlaの6連符は心臓の音。
120から4小節、VcとCbは、とても柔らかく、ドルチェッシモ。その後5小節目からcrescがはじまったら意識してください。
110 からの音程。Disは高くはないよ、Fisは低くはないね。反射的に聞いて合わせる。
138 から3rdHr、4thHrの8分音符はもう少し長く。ポポーン、ポポーン
130 1stVnのGesの音は軸になるので、しっかり。
Dからのバランス。sfの4分音符で弾く管楽器とVcとCbは、意味もなくむやみに大きく吹かない。
VnとVlaの弦楽器の動きを意識して、寄り添って。
ティンパニ、Lの2小節前にdimがついている。ここをどのようにたたくか?
木管とどれぐらいのバランスでいたいか、考えてきてください。
ティンパニ、32分音符の刻みは、トレモロでなくて、ちゃんと数を入れたい。
291のFlとFgの入りが遅れやすいので、要注意。
Kの1小節前は、crescでなくてキープfでいきたい。Kの頭をしっかり出してください。
330 Vcのきざみ、上に上がるに従って大きく、しっかり。
Kの和音にはレラに加えてFisが入っていることを知っていてください。
Fisが一番したでなっていることで、1楽章の冒頭の和音がレミドの和音であったことがばれる。Fisは大事に扱って。
Kの雷の嵐をLの前の2小節でdimして終息して、嵐の後の田園の世界を出したい。もっとpで。
513 から木管のメロディは遅くならない。インテンポ。一番最後のテンポを意識して。

● 第九 第2楽章

いかがでしたか、繰り返し全部やるのは。結構集中力いるでしょう。
ダカーポまではよかった。そのあと集中力が、無くなってみだれた。
メロディ、3つの固まりを一つの単位で、弾いてください。
そして4小節づつをひとつのグループ(単位)にしないと、どこまでもいってしまう。
B 2ndVnが大きくなるのを感じながら、1stVn、Vlaが途中から参加して、crescが順次かかるように。
C 木管楽器、そんなにがならなくて聞こえるようにしたい。
大きな音で吹いているのに、お互いにうち消しあっている(相殺している)ように聞こえる。
その理由は、ピッチがあっていない。3度下の人の配慮が足りない。リードの音がしすぎ。
楽器の音がして欲しい。フルートもアタックが柔らかい音がいい。
最初の8小節よりも次の9小節目からの方を大きく欲しい。2度目の方がたくさんのメッセージがある方がいい。
ティーラリラッタ リッタ リッタの・・ラリラッタのところのタイミングをあわせて、ぼけて聞こえる。
グリッサンドに聞こえないように。8分音符がはっきり聞こえるように。
特にFgとObのタイミングをそろえて。
Fgがうまく吹くと、すごくよく聞こえるよ。4小節づつそろえて。
1stFlと2ndFlが、一緒に入ればいいところが、何カ所かでずれている。
これは指揮者にあわせるのではなくて、2人でそろえるんだよ。ぜひ、やってみて。
ティーラリラッタ リッタ リッタ ティーラリラッタ・・とCの5小節目にはいるところのティーラリラッタは、歌う筋肉を変えて。 
そういう音の出し方にして。
123から4小節 木管群ずれないように、タイミングをそろえて。
151 sempreppですよ。
388 1番カッコから、ハーモニーが聞こえたい。ドルチェのまま。ティンパニは、ソフトな音で。
ノークレッシェンド、流れて、1番カッコの最後の4分音符は、響かせて。最後に響きがミソシに聞こえてほしい。
177 Ritmo di tre battute Fg、Ob、Fl、Cl アタックが固すぎる気がする。
スケルッツァンド風の感じが欲しい。新しく入る人は遅れない、誰が主役かわかるように。
自分が聞こえていいのは、最初の3小節だけ、あとは主役を譲って軽く。
最初のラァーンパパの3拍目のパの4分音符がどこかにいっている。ちゃんと聞こえるように。
Obはラァーンパパで終わっているね。ラァーンパパとタタタが別のテンポになるので、練習しておいてください。
ラァーンパパ タタタ・・と続くように。
Fgはラァーンタタタタタタタタに聞こえる ラァーンタタ、タタタ、タタタに聞こえるように急がないで。
E ティンパニが入ってから、木管レッジェロ(軽く)に。
Eの1小節前からのティンパニは、悪魔かバイキンマンのかぶり物をしたような気分で。
228からFlは今みたいにFまで大変だけど前に前に行ってあげて、そうすれば、Hrがあまりまかなくてすむので。
Fまでダイナミックスは、大きくならないで。
Hから木管、ハーモニーが出るように。やさしいクレッシェンド。
Kのあと7小節目の木管楽器、必ずあわせて入る。
404からのcrescはちゃんとやってください。
404から411まで、次がどのようになるか予想もつかないように前に進んでください。
415からdolceになることを忘れないで行こう。
440の1stHrのティータラのタラのリズムを気をつけておいてね、あまりまかないから。
454からObうまく吹けているので、自信を持って。
464から入ってくるClは音程、Cisのピッチを気にしてObと合わせましょう。
Mから弦楽器は、8小節でちゃんとcrescしてfになるように印をつけておいて。
529の2ndVnは、習慣的に遅くするけれど、あまり遅くするかんじがないほうがいい。poco rit を守りたい。
本番は戻ったときの集中力に気をつけて。
Codaはppからのcrescですよ。大きくなりすぎない。もっと小さくからcrescの方がいいぞ。
なぜPrestoはオクターブで書いてあるか知っている?
このオクターブは、この楽章の冒頭のテーマのラァーンパランの1オクターブの跳躍進行の集約した形。
そのエキスをPrestoに書いてあると思って。
どうだいオクターブいいだろ!という感じでPrestoを演奏してください。
ベートーヴェンはオクターブを、ティンパニに使っている。8番の交響曲までオクターブは使っていない。

それまでは、5度、4度しか使っていなかった。
第9交響曲でついにティンパニを堂々と1オクターブたたかせている、しかも協奏曲のように!
ベートーヴェンを僕たちはティンパニの作曲家と呼びます。こんなに上手にティンパニを使った作曲家はいません。
950の木管のティーンタラで、照明を消して透明なマントで消えて!
そして最後に照明がついて、みんなが出てくるという演出にしたい。
最後の音にfがついていないので、そのように意識して演奏する人もいますが、私は自然にfで終わるのでいいと思います。
この時代、家庭にはCDやレコードがなかったので、家庭で交響曲を楽しむときは、ピアノ連弾に編曲したものを弾いて楽しんだ。
だから当時の作曲家はピアノ連弾譜をすぐに出版した。
リストがこの曲をピアノ連弾譜を出版したときは、この最後の音はどうどうとsfと書いています。


● 第九 第3楽章

この間言ったことのつなげる練習をしよう。
家で弦楽四重奏をやっているように家庭的に。リラックスして。
Adagioは、少し思索がある感じで。思い、考えがある感じで・・単に遅いのとは意味が違う。ただ遅いだけならlento。
早さは、今ぐらいなのですが、少しせいている感じが出やすいので注意。これでもベートーヴェンが書いた60より遅い。
このテンポは、2分音符がAdagio(2分音符が30)であると考えると、イメージがつかみやすい。
その裏でVlaがシンコペーテッドするのは、心が揺れるから。
よく似ているのは、ベートーヴェンの悲愴ソナタの2楽章と同じような和声展開。
エルガーのエニグマのニムロッドもよく似た和声展開がある。
特に小節をまたぐところをあわてない。1拍目を引くときに、なだれ込むように弾くとあわてて聞こえる。
またぐように弾くのがこつ。
アフタクトから1拍目は、またいでください。味を付けてください。
アフタクトまたがないと、うまみが出ない。
冒頭の2ndFgは、1人しかいないので、指揮棒にあわせることより、自分のタイミングで。
2ndFgから始まって1stFgまでは、アンサンブルしっかり整えよう。
冒頭の2ndFgと1stFgは6度の和音関係は愛人関係のように。
Fgは、ものすごくドルチェで。
冒頭の2ndClは、できるだけ明るい音で吹こう。1stClは少し暗め(納め)に吹こう。
42 1stVnの16分音符の動きは、オペラのように。
43〜 木管はよく弦を聞いて。家庭的に・・1stVn16分音符が続くところもうちょっと歌った方がいい。
スラーが3つになったり、2つになったりするところ、ティヤ ティヤ
とうまく歌って。
2ndVnとVlaは最初のテーマのところ大きくなりやすいので、ここは押さえた方が1stVnが弾きやすい。
111 4thHrは、自由に吹いていいから、あわてない。
143 木管楽器16分音符の動き、もう少し食いつきを速くしないと、他のパートとうまくかみ合わない。

●第九 第4楽章

冒頭、シの♭とラがぶつかっているところをしっかりやって。
そのあとの8分音符の動きは、うろたえた感じを出してください。
今みたいに吹ききらない、軽量級の音がいい。
同じ音になるになる人は、安心して吹かない。メロディが浮かんでくるように。
冒頭のVc,Cbは楽器がなる程度の早さの中でのPresto。
楽器がならないぐらいに速くやるのと違う。
楽器の成長がモダンになってくればくるほど音が大きくなるし、テンポは遅くなってくる。
でもこのレスタティーボの語り口は、アダージョになってはいけない。
Prestoの中での語り口にしたい。自分の中にPrestoの語り口をあらかじめ作っておかないと無理がある。
56は間髪入れずに入る、
58の3拍目から新しく。
65 悩んで
77 主題を見つけたという感じで
81 そうだ
84 ゆっくりしましょう
88 sfの2分音符、たっぷりしっかり弾く、音やせない。弓足りない。
92 あかるく
109 110 スイングして
歌と一緒になったときに、子音を前に出したいので、テンポが遅くなっていかないように。
テンポがどんどん重くなっていく。
595 BassTbとVcはCbに乗るように。
916 3つ振りでやってみます。


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