●ひこね第九オーケストラ練習の記録

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新通先生 9月27日

●ブリテン 変奏曲

11月は、2人づつ前に出てきてもらって、コンチェルトのようにして練習しよう。
この曲はオーケストラのための協奏曲になっている。
この曲の難しいのは、テーマからそれぞれの楽器のバリエーションにはいると急にテンションが下がること。
自信がなくなること。消極的にならずに逆に自信を持ってテンションがあがるように。
最初に全員でやるテーマAはf、2回目全員でのテーマFの時にはff、これは金管で区別を付けたい。
だからテーマAの金管は割と抑えめに。テーマFは特に金管、トランペットがしっかりでてくる。
テーマAの木管楽器は3小節目のマルカートちょっとはっきり切って。
弦も3小節目の8分音符はっきり切って。
3,4,5,6小節目のクレッシェンドは、ちゃんとやる。ちゃんと色が付くように。ちゃんと意識すること。
テーマBの木管、出だしの2分音符、後押ししない、テヌートは書いてあるけど、ティーン ティーン ティーンと音符の間に少し時間を感じた方がいい。
テーマBの8小節目からの1stFlの音程。みんなにソラファレソドのレの音程のあり場所を、他のメンバーに伝えられるように。
テーマBの8小節目からのObの音程が難しいので、DFうまく入ってきて。
Fgは大きくなりがちなので、注意して。
テーマC、トランペット6小節目のティタタタティーンは、決め言葉。
チューバはよい音程でしっかりはめてきて。
テーマCの3小節目のfpはしっかり金管らしく決めて。
チューバは、テーマDの2小節前の3拍目にドを弾くバージョンで吹いてください。
テーマDの弦楽器、4小節目から、順番に出てくるところ、ちゃんと準備してから出てきてください。
テーマEの打楽器、6小節目のfはmfにしてクレッシェンドしましょう。
テーマEのティンパニはちゃんとピッチを合わせておくこと。ゲージに頼らないこと。

Prestoの4小節目の2ndFlは、2拍目から出てください。ハープが出るところがわからなくなるので・・。
バリエーションAのフルート指が難しいのはわっかっているが、もう少し早いテンポのほうがいい。
プロのフルーティストもここは必死でやっている。ここは必死な感じがあった方がいい。
バリエーションAのVnのfpはちゃんと小さくなることが大事。20小節目のハーモニックスは、ちゃんととった方がいい。
ここは分奏で練習して。
バリエーションAの最後は少しだけゆっくり。

バリエーションBのObは、2小節目のlargamenteをたっぷりと。でも最後は落ちずに浮力があるまま次の小節へ。
3小節目からはインテンポ。(墜落しないで)
バリエーションBのVla、Vcのターンタ ターンタは、少し弓を寝かし気味に。espressで、冷たい伴奏でなく、暖かく。
少し弓の早さ(スピード)が必要。
VcのObに近い人は、固く、テンポ、リズムを2ndObに聴かせてあげて。2ndObがここは迷いやすい。
1stObは、3小節目からクレッシェンドがかかったところは、2ndObからリズムをしっかりもらって。
1stObは、2小節目から新しい調で新しいクレッシェンドが始まるように。
1stObはバリエーションCの前の最後の小節。早くゆっくりしすぎない方がバランスがいい。

バリエーションCの伴奏。Clの下降系を聞き取ってから音を出すこと。少しはやくてプッシュしている。
チューバもっと固い目の音をだすこと。ピッチカートの様な音が出るように。
1stClと2ndClは、トリルの動きまでがぴったり合う方がいい。デュエット協奏曲のように。
10小節目の1stClと2ndClはクレッシェンドは、2人でだんだん間を詰めて、上がっていけるとおもしろいね。2人でひとつ。
フェルマートのあとの下りは、指揮者は最後の指を見ているので、ちゃんとアインザッツ出してくれれば、ちゃんとあわせられるので、いっしょにやりましょう。大丈夫。
最後は、遠ざかっていくように。
バリエーションEの前のホルンの装飾音は前に出すのだけれど、オンビートのようにみんなで合わせて。

パーカッションのバリエーションMは難しいので、練習番号をつける。
バリエーションMの9小節目@、このあと6小節づつで番号A〜Gを振っていく。
これでGまでいく。Gだけが11小節ある。
パーカッションのバリエーションMは難しいので、練習番号をつける。
バリエーションMの出だしのティンパニのdistintoとは、はっきりとクリアにという意味。
ブリテンのイタリア語は、意味深長なので、ちゃんと辞書で調べておくように。現場で役に立つことしか書いていない。
VnとVlaの8分音符のテヌートは和音が変わったのがわかる程度に長くする。
バリエーションMの5小節目のクレッシェンドあまり前に行きすぎない。ティンパニは、8分音符で動いている。ずれやすいので注意。
バリエーションMのVc、Cbは、Cbの上にVcの和音が乗るように。
Vn、Vlaのタカタ タタタ、のタタタはほんの少し逃げ気味に。
@のバスドラムちゃんとさらっておくこと。
Aの3小節目からのVla、Vcのピッチカートは、すこし大きい目に。Vlaはチェロとぶつかった和音なので、しっかりと。
Aの2ndVnの4小節目のクレッシェンドは聞こえるように。
Aの4小節目からの1stVnは、ちゃんと鳴るようにしよう。Aの5小節目と6小節目のクレッシェンドちゃんとやるようにしよう。
そうとう鳴らして欲しい。ここはプロの人も必死でやっている。難しいけどその長さを出していこう。
Bはタカタ タン、トコト トン、タカタ タン、トコト トン はスネアドラムとのかけあいなので、スネアを聞いてやってもいい。
Cの1小節目の1拍目の指揮を見て合わせてくれればいい。ここはもう少し弓の元の方のはっきりした音が欲しい。
タカタ タンのタンのアクセントはちゃんと欲しい。行進曲になったつもりで。
Eのスルポンティチェロは、駒のそばで、ちゃんと寒い音を出す。ここの部分はトムとジェリーのようだね。
Fの1小節前の8分休符は、ちゃんと休んで。ここであわてない。あわてると首を絞める。ちゃんと休んでから、ポルタメントはティーーンヤというかんじ。
Eのスルポンティチェロは、最初pからクレッシェンドしてf、次はmfからクレッシェンドしてf、最後は、fからffzまでの強弱の段階を意識して。
ポルタメントのディビジになっている和音にちゃんと慣れてしっかり鳴らしましょう。特にVlaパート音程。
ずらすのは最初のすこしだけでいい、あとは飛びついていいです。
Gの3,4小節目の高い音のピッチカートは、駒のそばではじくと、もっとクリスタルないい音になる。
Gの4,5小節目の高い音のピッチカートは、トライアングルの音程になっているところ。
打楽器は、今日は捕まえません。3人でここを連動するのは無理だから・・。
打楽器は、それよりも自分がどこを担当するのか早く決めましょう。
打楽器は、全員そろう日が必要。全員そろう日をあらかじめ澤さんに言っておいてください。

Vcが出るまでどんどん速くなりやすい。
木管のFgまでをきっちりいきましょう。
Piccやわらかく。硬く吹くといろんな音が混じってしまう。口笛を吹くように。非常に
軽く。最初のFisが鳴りにくい。スラーの最後の音はタンギングしない。
8分音符が続いた後16分音符が出る直前で事故が起こりやすい。
人の音を聴く。テーマを意識する。パーセルの主題をブリテンが使っている。
ビートの頭を合わせる。
強弱に気をつける クレッシェンド!
Fgのところではff
Dの前はClを聞きながら
Picc パーセルのテーマ 過去と現在の融合
Obのテーマ フーガはテーマの始まりと抜けるところで何かが起こりやすい(同時に起
こる)。

パーセルの主題を下降形で使ってみたり、逆に使ってみたり、ゆっくりつかってみたり
、速くつかってみたりして、

フーガを使うときは、今までやってきたことがYES!!といえる時。
最後金管のコラール、弦楽器 3拍子でふってるけど4拍子も混じっている。融合!
ハリー・スターウォーズのようなサウンドがほしい

●ブリテン フーガ

フーガは、Vcが出るまでどんどん速くなりやすいので注意。
木管のFgまでのところまでで、きっちりテンポが決まった方がいい。
Piccやわらかく。硬く吹くといろんな音が混じってしまう。
口笛を吹くように。すごくソフトに柔らかく吹けば大丈夫。それでちゃんとふつうにきこえる。
舌つきをしようとしすぎ。非常に軽く。スラーの後ろに点が打ってあるところは、舌つきしないでおこう。
短いだけ。最初のFisが鳴りにくい。スラーの最後の音はタンギングしない。
癖がついてしまっているので次回までに直してこよう。
今でもmf、もう少し小さく。アンブッシュアは横に広げない。丸い方がいい。
8分音符が続くところあわてる、ころぶ。あわてない。
8分音符が続いた後16分音符が出る直前で事故が起こりやすい。

人の音符を聴きましょう。
まずテーマが出てきたらテーマに合わせること。テーマは正確に吹くこと。
パーセルの主題をブリテンが使っている。
伴奏で、テテテ ティーエン、テテテ ティーエンは、バロック的にさっぱりと吹く。アクセントがビートにはまるように。押さない。遅れない。
ティラリン、ティラリンは、ビートの頭に合うように。

仕掛けは、ピッコロが小さく始まること。
フルートはその後少し大きく始まること。その後フルートはクレッシェンドが明快に書いてあるがその後すぐにディミネンドが書いてあるので、次のオーボエをじゃましないですぐに引っ込む。
オーボエは、初めてmpと書いてあるのでそこを明確に守りましょう。
クラリネットはさらに大きいmfで、始まるように書いてあるので、そこまでは順調に大きくしていきましょう。
テーマの入りと抜けをしっかりやりましょう。
Dの前はClの8分音符の動きを聞きながら最後にクレッシェンドする。
Dのファゴットはffではじまり、ここで初めてイタリア語で書いたcrescがでてくる。

Dからのピッコロは、パーセルのテーマ。ここはさえた音になりやすいので注意。
でも、ppであまり貧弱にもならないように。3小節目の付点4分音符のティータラ のリズムが、狂いやすいので要注意。  
ここは、過去(パーセルのテーマ)と現在(自分のテーマ)の融合。新旧の融合。
ブリテンは、このフーガで、パーセルの主題を下降形で使ってみたり、逆に使ってみたり、ゆっくりつかってみたり、速くつかってみたりして使っている。これをおもしろいと思って取り組んでください。
フーガを使うときは、今までやってきたことがYES!!といえる時。肯定的なときに使われる。

テーマ、始まったらインテンポでいくこと。
ふつうにテーマを演奏するとフレーズの最後でテンポが緩みたくなるが、もしも、そこでテンポを緩めると、フーガでは、次のテーマの始まり、2つのテンポが重なってずれる。
だからフーガはテーマの始まりと抜けるところで何かが起こりやすいので、注意すること。
テーマの最後もインテンポで駆け抜けて、リレーすること。
オーボエのテーマの8分音符は、短くなりすぎない。のどを絞めすぎない。
クラリネットのテーマは、倍音豊かに、吹奏楽のホルストの組曲を演奏しているようにならないように。
ファゴットはDの9小節目のオクターブになったころでさらに大きく。
木管はEまでクレッシェンドしたら、ffで終わってください。
木管はEに入って、ffからpになったときに、テンポまでゆっくりになってしまっている。
テンポが遅くならないようにちゃんと引き締めて。休みを数えて、正確に行くように。

EからVnはきりっとした音。弓の場所に気をつけて、甘い音にならないように。明るい音でかわいらしく。
Fの3小節前からの2ndVnのティララン ティララン タタタのところ、音が低いけどしっかりがんばって。
Fの1小節前の2ndVnの8分音符しっかり、しっかり弾かないと次のVlaが正しく出るのが難しくなる。
木管Fからはp、Gの2小節目のcrescまでpキープ。
FからのVlaもっと大きく。Vlaの人は、生の演奏聴きに行って、近くで素敵な音のビオラ、かっこいいビオラの音にたくさん接してください。そうしたらもっといい音で弾きたくなりますよ。
GからのVcは小節の頭の音の子音をたっぷり、はっきり、しっかり弾かないと聞こえない。
HはCbが入るところは、Cb以外のオケの全員がもう一度音量をppまで落とすこと。
Cbはテーマはめーいっぱい。
Hのところまでで、登場人物が一人づつでてきて、「こんにちは!おばんです!」と挨拶するような、ドラマが欲しい。
だんだんうまみが加わっていくような感じが欲しい。

Iの4小節前から木管楽器がクレッシェンドで上がっていくので、それを受け止めて弦楽器で3小節前から、ffからディミネンドしながら下りてきてください。これがうまくつながって欲しい。
Iは、どんなハーピストでもいやなところ、こういう転調があるところはとても難しい。
だからここはいそがないで!あおらないで。

Iの8小節目からの木管楽器の動きが、聞こえるまで弦楽器は音量を落とすこと。
ここの木管は、パパパ ピリーラン、パパパ ピリーラン、パパパ ピリーラン、と新しい入りの人がはっきり聞こえるように。
Jの1小節前の木管16分音符の上昇型はちゃんと4度の和音が聞こえて、しかも風が吹くように駆け上がれるように。
Jの頭には音がないのに注意。

Jからホルンが聞こえなければ、ホルンが聞こえるまで自分を小さくする。1プルト目に任せるくらいのことが必要。
ホルンは4人が違うメロディを吹きながら、一つのメロディになるように吹く。
まとまるようにしっかり練習してください。
Kからのトランペットは大きく入って、しっかりとクレッシェンドしてください。
Lのトロンボーンのバリエーションに入ったら、木管、2拍目からmfで、前より音量小さくして、そしてMの3小節前でクレッシェンド。

Mはどのパートもはるかにpに音量を落とすこと。ここは、打楽器のバリエーション。
ここはティンパニとシロフォンでメロディを作る。他の楽器は大きくなりすぎない。
スネアは、アクセント以外の音は軽く。シロフォンの動きと連動してやること。
crescと書いているCon slancioの4小節前でいったん音量を落としてください。
Mの金管楽器はメロディがおいかけっこしているが、音量は小さく。けっして大きくならないこと。
そして3/4のCon slancioの5小節前からのcresc moltを劇的に!


最後金管のコラール、弦楽器 3拍子でふってるけど4拍子も混じっている。融合!
ハリー・スターウォーズのようなサウンドがほしい

Con slancioに入ったらホルンのメロディはfであることに注目。ここは木管と弦の細かい動きがしっかり聞こえた方がいい。
Con slancioに入った木管と弦の細かい動き(4拍子)は、もっと張ったかんじが欲しい。特に最初の3小節を情熱的に!
それがあって、ホルンのメロディ(3拍子)が遠くから近づいてくるような感じ。
Con slancioの木管と弦の細かい動きで、6小節目と12小節目が、要!ここが金管のメロディと融合するための要!
金管のメロディをガイドで書き込んで、ここで音楽を束ねる。
Con slancioに入ったら、細かい動きはコンサートマスターの動きに合わせ、6小節目と12小節目では、メロディと指揮者を意識すること。
金管楽器は、必ず指揮の1拍目だけ見ていくこと。
Animatoの7小節前から5小節前までの動きが特に難しいので注意。
特にAnimatoの4小節前からの金管楽器は、1拍目を意識、遅れないように。
Animatoの2小節前は遅くしたくなるところであるが、絶対に遅くしないので注意。

Con slancioの20小節目のVlaが難しくなるのは、わかっているけれど、他のメロディを聞くとわからなくなるので、ちゃんとカウントして入れるようにしっかり練習しておいてください。(ここは宿題)
Con slancioの16小節目からのトランペット、1stトロンボーンのメロディは、11小節先のAnimatoまで、一気に前にエネルギーもって突っ込もうと思ってくれるとちょうどいい。そうすると木管、弦のエンジンとうまく合います。
Animatoの2小節前の木管とVn、Vlaの16分音符の動き、2小節前と3小節前の2つのクレッシェンドちゃんとやりましょう。
コンサートミストレスの弓を見ながら、指はしっかりと!ここは合いにくいのでしっかりと意識をもって合わせましょう。

Animatoの打楽器はメロディ。
最後から4小節前のティンパニとスネアのタカタ タタタタの3拍目と4拍目の裏の8分音符は、しっかり。
最後の3小節のティンパニとスネアのラッタカ ラッタカ ラッタカ ラッタッタッタッタッタッは、しっかり充電してエンジンになって。 
最後の3小節はsfpでいったんpまで小さく、2小節前でmfぐらい。最後は富士山のすそ野のような猛烈クレッシェンドをする。
最後の音は、弦の弓が1往復、約2小節分+αぐらい伸ばすのでそのつもりで。

相手が興奮するまでにこちらは、冷静に劇をしなくてはいけない。
そこまでちゃんと自分をコントロールできないとだめ。いい音を作りためにお互い理解し合って。


●ベートーヴェン第九 1楽章

冒頭の2ndVnとVcの6連音符、音の粒が聞こえたほうがいい。弓の場所は真ん中にそろえる。
手首は少し柔らかめに。ラの人はミの人をささえるバランスで。
特にチェロのラがなりにくい。ミの人がラを気にする様に弾く。
ラの人は大きさより自分の一番いい音が出るように。
1〜2プルト目の人は、はっきり、後ろの人は少しぼかして弾いてちょうどいい。
6音符は、3+3で弾く、2+2+2ではない。
指揮者が柔らかく振っても、2ndVnとVcの冒頭は、1ト2トという堅い4つのパルスを持っていること。
冒頭に空気が動くようにみんなの呼吸感(ウェーブ)が見えるようにそろえる。みんなのウェーブのオーラが見えるように。
空気を吸うように目も開いて。
2ndVnとVc冒頭のウェーブが見えれば、ホルンの冒頭も吹きやすい。本番だけ会わせようと持ってもだめ。
練習の時から呼吸感(ウェーブ)をそろえて空気を動かしてコンタクトする練習しておく。
2小節目の1stVn、4小節目のVlaはの6連音符を聞きながら、32分音符の居場所を確認しましょう。あいまにしない。
32分音符は少し長い目に弾く。
2小節目の1stVnはダイナミックスが書いていない。冒頭の刻みを聞いて大きさを決める。
3小節目の1stVnの4分音符の響きが切れるとき音楽をする。音が切れるときに花が咲くように音楽をする。
始まったときに美しいと感じられるようなながさを感じて。4分音符が終わって休符が始まった時に会場に音楽が響き渡るように。
音が立ち上がるときと終わるときにヴィブラート有効。
4小節目のCbは、バランス若干他のパートより大きい目にしましょう。
15〜16小節 2ndVnとVcの6連音符はクレッシェンドに従って、弓幅多く。
いっぱい空気をいれて弾いている雰囲気を出す。 
今回cresc.がどこから始まっているか気をつける。cresc.までは大きくならないように我慢する。
これを練習の時から注意しましょう。
冒頭のホルン、ラとミの人は音が明るく聞こえやすいので、ハーフミュートで。
この練習会場がよく響くせいか、みんなの音が短い人が多い。
みんな8分音符をタ-、タ-になっている。ターン、ターンというように「ン」の音が欲しい。ビブラートで音を切るような感じが欲しい。
36小節目までが第1主題。第1主題は次の7つのブロックに分けられる。
(A)17〜19の前半  ティタァーン ティタン ティタン タカターン
(B)19の後半〜20 タタタ タンタンタンタン
(C)21〜23 タァン タァン タァン ・ タァン タァン
(D)24〜26 タァーーン タタタタタ
(E)27〜28 ンタンカタンタン 
(F)31〜33 タン タァーン タァーン タン
この7つのブロックが1楽章を支配している。
これらの要素を広げてみたり、要素そのものを出してみたり、ひっくり返したり、転調させたり、ソナタ形式は、こういった主題をいろいろと展開していろんな調性の旅をさせて、再現部に戻ってきたときに元の調に戻ってきて最後にニ短調で終わるという芸術の一つの形。だからこのテーマの形を印象づけるように意識して演奏するといい。
ただ漫然と楽譜を追ってメロディをつなげるように弾いていると伝わらない。
この主題の要素を理解して弾くと、音楽に句読点が打てる。ベートーヴェンの楽譜通り弾きたくなる。
21、22から23,24へ転調するときも、音符の長さを楽譜通り弾きたくなるし、ちょっと違うところに旅をしたくなる。
和声が変わったところに注目しながら弾こう。
Aからアンサンブルが悪くなる。1ト2トと裏を感じて弾いてください。自然に合うようにしよう。
どんなにみんなの感情(ロマン)が動いても、心の中に1ト2トという(古典美)が無くてはこの曲はだめ。
この交響曲が持っているロマンを出そうとするとき、どこかで抑制しなくては行けない。
ベートーヴェンの交響曲の中でも9番は奇異(ロマン)な感じがする。
そのロマンおぼれて落とし穴にはまらないように気をつけて演奏しなくてはいけない。
私も将来、歳をとったらゆっくりとしたロマンにおぼれた演奏もしたいが、まだ格好を付けた形のある演奏をしたい。
51小節目 なに調に行こうとしている?変ロ長調になる。冒頭のニ短調から変ロ長調は3度はなれている。
ベートーヴェンにとって3度はなれた調に行くことは宇宙に行くような感覚。
第1主題をお客に示すときにふつうに同じ調で行くところをベートーヴェンは変ロ長調で示していることを知ってください。
みんながこのことを知っていれば、オケの響きがが変わる。
提示部は古典派の作曲家のまずは腕の見せ所!それをみんなで極めましょう!
1stVnの36からのティターン、ティターンの2回目は3回目のVlaとCbのティターン
を引き出せるように音量を考えて弾きましょう。
55から第1主題の(B)をはやくも展開しはじめていることを知ってください。
55から62まで調がどんどん転調していることがわかりますか?
音楽を縦に切って、自分の音がCbを中心にしていかなる和音に束ねられているか、ちゃんと考えて意識しよう。
Bからは2ndVnは1stVn他のティーン タタタタ タタタタ タンタンタンというメロディを意識して16分音符の動きを弾いてください。
16分音符のスラーの後ろの音もちゃんと弾いてください。ティリイ ティリイ ティリイ ティリイと弾くと急がないで弾ける。
63の16分音符の動きは、はっきり聞こえるようにこの動きが必要。裏側からスラーがあると(シンコペーテッドされて)心が揺れる、そのように弾く。
B 冒頭のsf弦楽器は音を出すときに音の出だしの子音をいかに出すかによって、音程が悪くなる。
だから自分で音程を合わせようとすると、子音の弾き方を工夫する必要がある。力任せのsfでは、ちゃんと正しい場所を押さえているつもりでも音程が無くなる。
音を混ぜようとするときは子音の弾き方を加減する必要あり。
64から1stVnの8分音符に’がいているが、これは音を短くという意味ではなくてマルカートという意味だからしっかりと音の長さをつけて、お客にアピールするように弾いてください。
73までディミネンドはない。70から72の下降形でf の気持ちがゆるんでいるのが聞こえた。
ちゃんと気持ちを保ち、音量を保って、遅くならない。73のディミネンドでもただ音量が小さくなるだけ。
ベートーヴェンにはデモーニッシュ(悪魔的)なところとアポロ的(天使)なところがある。
74に入ったら アポロ的な天上の天使のような音楽になるよう意識して。
88からのVn,Vlaの16分音符のタリラリィという動き、ちょっとずつ遅くなるので、少し早い目に出ましょう。 
102 のリズムは英雄的にしっかり弾みのある感じで演奏してください。
108〜109 ここでありえない調(Hdor)に転調している。
110のppを冷静な音にしたいので、108〜109のFlと1stVnのメロディは、ちょっと音にゆとりがあるよう音も大きめでヴィブラートも欲しいように演奏してください。
114からの弦楽器の16分音符の動き、とてもずれやすくて怖いところなので相手を見ながらあわせながらやりましょう。
158から160 ティタンの2回目はまだ大きい、ただ音量を小さくするだけ。テンポは遅くならないように。
情緒に負けないように。(ここは古典派の大事なところ)
153 にはsfはまだ書かれていない。理由は次の154のsfをちゃんと目立たせたいがためにわざと書かなかった。 
だから154のsfはちゃんと弾く。
148〜149 弦楽器は木管楽器が16分音符でティラン ティラン ティラン ・・とちゃんとパッションを持って動いていることをちゃんと聞いてください。モダン楽器になると弦にかき消されて聞こえなくなってバランスが悪くなっている。
だから知っておくべきで意識してください。
ベートーヴェンがf f f と書くときはアクセントの意味があるときがある。
もう一度 ff や f と書くときはsfの意味があるときがある。
例えばEの 1小節前の前のff は揺るぎないドミナント(ソシレからドミソの和音に行くための)sfの意味。
それを際だたせるために音量をもう一度大きくするだけでなく、前後を意識して音量を加減し、急がない以上の3つのこと気をつけて。
144 1stFgはpの音色でいいので、めいっぱい大きい音で吹いてください。

●第九 2楽章

今まで交響曲では2楽章に緩じょ楽章を持ってくるが、ベートーヴェンは第九で初めて2楽章にスケルッツオを持ってきて、緩じょ楽章を3楽章に持ってきた。踊りを2楽章に入れて新しいことをやりたかった。
 ブルックナーやマーラーはこれを真似た。
悪魔のダンスという面があり、メトロノームを使って揺るぎなくできるように。
3拍子系は、1拍目の弾み方が命。戻ってこれるように。 落っこちるように1拍目を感じると終わり。
繰り返しは全部します。
Molto vivace は早さでなく、音そのものの活発さ!そういうスタッカートが欲しい。
冒頭のリズム、ティッタタ ティッタタ ではない。ティーンタタ ティーンタタ。
あくまでもNを入れて長い目に。空気が入った音になるように。
6小節目のティーンタタはffである、sfと違って抜いてはだめ。1、3、5小節目のsfとは違う弾き方。
6小節間がディミネンドのように聞こえてはだめ。
9の2ndVnから25のCbまでの間にmfまで行ってしまう。ずっとppのままをちゃんと守ること。
各出だし4小節弾いたら、音量を加減しないと大きくなる。
9の2ndVnは出だし4小節はしっかり弾いてから、小さくする。
9からの木管は遠いpp。
Aの5小節目から全員、f f f f が続くが、あくまでも4小節フレーズ。ちゃんと書いておいて下さい。
そうでないとどこまでもフレーズ感なしに加速して前につんのめっていってしまう。
みんなが前に転んでいくと、自分はそれを止める指揮法になってしまう。
自分としてはそれが気に入らない。
演奏者がちゃんとフレーズを理解して、弾いているところを、自分はここは前に持っていく指揮をしたい。
「ここは4小節づつだよ。どこまでも行くなよ」と書いておいて欲しい。
3つづつの際だってスタッカートが欲しい。ちゃんと粒が聞こえたい。
25〜32まで他のパートもちゃんとCbの旋律を聞いてください。まだ聞きが足りない。
Cからの弦楽器は、ある意味でエンジンなのだけれど、暴走している。
Cからの弦楽器は最初の8小節に対して後半の8小節は加速感が勝ちすぎている。
Cからの管楽器は最初の8小節に対して後半の8小節は音符が多くなって、よりしゃ
べらなくてはいけなくなるので、弦楽器もちゃんと知っていって配慮して!
それはすなわち4小節に一回確認すると言うこと。
Cからのティーンタタはffとあるが、全部ffで弾いてはだめ。4小節ごとの頭を意識してffで弾く。
ただ弾いている顔でいることは大事で、テンションは下げないで、実際は、ここはあんまり弾かない。
弓の幅と場所を首席奏者にあわせてください。
Dのスピトpになったときにテンポが落ちないようにがんばって練習していこう。どうしてもおちてしまうけど、絶対にしないぞ!。
メトロノーム使ってDの3から5にかけてのクレッシェンドはpからfまでいきましょう。木管に聞かせるクレッシェンド。
111のティンパニ、突然出てくるがホルンのグループと一緒という気持ちを持てば恥ずかしくない。
139のp大きすぎる。すぐにpで弾くことができるように。
139〜143ppのままで決して大きくならないこと。
139のCbの刻みははあわてて前にいかないこと。
129〜131の1拍の弦楽器は大きい目にがんばって弾く。
なぜならここは木管とホルンの127〜129の1拍目の答えに当たる部分を弦楽器だけでやらなくては行けない部分。
139〜143からの木管楽器の上昇型、Flが最後に1オクターブ下がるが、それが判らないようにObがうまくカーバーする様に吹く。
特に後半のピッチをそろえる。
139〜143のあとも音楽が止まらずに楽しく数えていることが、カウントができること。
159からのクレッシェンドの付点4分音符の長さが短くなる。冒頭に言ったようにティッタタではない。
ティーンタタで弾くこと。Nを入れること。もう1回書かなくてはいけないこと。
プロオケで注意して練習で直っても、本番は元に戻ってしまいがちなところ。絶対に注意すること。
全員でリレーをしながらクレッシェンド。ここはCbの音を感じながら転調を感じましょう。
171〜176の3回強く吹くところは音程が悪くなりがち。ここは強く吹くこと+音程。
178からはわずかにテンポを落とすので、あわてない。
特にFgはティーンとタタンタンを少し間を開けるようなアーチキレーション(区切り方)ははっきりめに吹くとうまくテンポ落ち着く。
決して急がないこと。あわてずにちゃんとオクターブを下げる口にして吹く。
それで音楽が止まらない。
木管楽器のティーンタタのリズムが、農耕民族のタータタタと聞こえがち。
ちゃんと弾んでブーメランのように帰ってくるように吹くこと。
ティーンタタのあとのきざみはは、腹筋使って逆上がりを回るように勢いが必要。舌つきが軽いままで行けるように。
ここはメトロノームをつけて練習すること。だんだん遅くなっている。そうする
とティーンタタのあとのきざみはは、結構忙しいことに気がつくはず。
288からの弦楽器ffffをはっきり出すためにダウンアップアップのボーイングにするか要検討。
376〜379の動きは、Cbの刻みを感じてコンタクトをとってあわせること。
Kからのクレッシェンドもfまで行くこと。
352や370の弦楽器のティーンタタ タタタの木管の合いの手のところは、木管を聞いてちゃんと弾く。小さくならない。
372からの弦楽器ラーン パランパンのsfは少しはっきりたくさん欲しい。
404からのクレッシェンドでのラーンパランのリズムが平板にならないこと。
この音型でのStringendoには限界があるので、無理してやらなくてもいい。
あまり無理すると偶数小節だけ早くなるのはおかしい。全体的に自然にStringendoになるように。
Prestoは早くなりすぎない。早くなると後ホルンが大変。
Prestoはベートーヴェンの自筆譜では、当初半分の2拍で1小節で書いていたことを考えても、あわてなくていい。
414のバストロンボーンのターンという音がとても大事。
423からのVc,Vlaの上昇型のメロディ加速しがちなので注意、429はティッタッタとかわいく切ってください。
507の裏からの木管のメロディ、ティータラン毎に歌い直して。
507の裏からのVla,Vcの動きは、509の裏でで音があがったときにラタティタティタタン毎に歌い直して。
木管のメロディを意識しながら。
MからのバストロンボーンうまくVc、Cbにとかしてうまいバランスで。

944のfpは必ず守ってください。
946の木管のティータヤの8分音符の動き、腹筋を使って切れよく。
451の間は、あまり空けません。

●第九 3楽章

冒頭4つぶり。Bdur、3度の転調。
冒頭の木管、このオーケストラの木管群はこのような音(色)ですよ、とばれるところ。
特にここは神経を使うところ、それぐらい感じて演奏するところ、仮にうまくいかなくてもにこってほほえんで笑うところ。
ここがうまくいくとすべての楽章がうまくいくくらい重要。2ndClは距離があるので、少しつっこみ気味に演奏しよう。
2ndVnとVlaは6小節目のシラでならすようにしましょう。
ここのクレッシェンドの順番は、最初ビブラートで、次に弓が少し早くなって、最後に弓が重くなってという風に、3段階ぐらいに感じていること。先ほどはいきなり弓が重くなる音がしていた。
クレッシェンドは時間をかけていいのだけれど、古典派の音楽はテンポに負けてはいけない。
2ndVnとVlaは6小節目のシラのあとソファで遅くなっていた。
跳躍は裏声になるように、センプリーチェ(単純さ)をもってテンポを運び演奏する必要がある。受け渡しもセンプリーチェで。
3小節目からのVnとVcのメロディ、この中に4楽章の喜びの歌のメロディが隠れているという人もいる。
チェロは大きい目に、1stVnは単純にとにかくセンプリーチェで。
1stVnロマンが聞こえていいのは、16小節目の後半のソラシ シーのところぐらい。
1stVnのメロディは、ゆっくり息をはきながら弓のスピードをあわせながら演奏しよう。ゆっくり息をはいているような演奏にしよう。
息を止めているような演奏にならないように。
15〜16がロマンがあってもいいが、17からはすぐセンプリーチェ。
みなさんは濃厚な3楽章になれている。今回は客が退屈しない忘れられないようなような仕掛けをいくつか作っている。
今回はセンプリーチェ(単純さ)を持ってやろう。、きれいな音も一つ。
今回はクレッシェンドでいったん小さく音量を落とすことはしない。
9のVcの跳躍も裏声で。
11のクレッシェンドの後のティータタのタタの部分が遅くなって、センプリーチェでなくなるので注意。


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