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■横島先生からひこね第九
演奏会への
メッセージ
ベートーヴェンの第九        指揮者  横島勝人

日本の年末は第九の演奏会がたいへん多く、私でさえ本日のひこね第九演奏会を含め、年内に5つの第九演奏会があります。

それに対してヨーロッパ、しかもウィーンなどで第九を聴くチャンスは、ウィーン交響楽団の年末の第九演奏会だけだったように記憶しています。

私が聴いたのも一度だけ。楽友協会ホールでの演奏会(しかもジュリーニで)でした。

1999年の冬にウィーンの楽友協会ホールで私が指揮した第九では、オーボエ奏者の方が「初めてやるんだ。」と うれしそうに話していたことを思い出します。

日本は本当に第九を振るチャンスが世界一多い国だとは思います。

でも、やっぱり何度やってもむずかしいと感じています。

1楽章がうまくいったと思ったら3楽章が良くなかったり、2楽章がうまくいかないけど3楽章は納得できたりと、色々考えさせられます。4楽章は合唱団とソリストが入る分、むずかしさも倍増します。

ベートーヴェンの他の交響曲とは何か違っているのも確かです。

こんなに毎年触れている第九、作られたところはバーデン(温泉という意味)市という、日本でいうと村ぐらいの規模の町です。

ウィーンに住んでいたころよく遊びに行きました。

4区の自宅から市電で約1時間なので気軽に行っていました。

お気に入りの町でした。(ベートーヴェンも気に入っていたと思います。)

日本から友人や家族、先輩や後輩がウィーンを訪ねて来ると、いつも観光コースにバーデンを入れていました。

とっても小さく、歩いて回れてなお且つきれいな町です。

行ったことはないけれど市営カジノもあり結構有名。

そのカジノがある丘の上に ベートーヴェンのデスマスクがある展望台が あって、いつもバーデンを訪れるたびに登っていました。

そこからの眺めは大変すばらしく、随分遠くまで見えました。

その丘から少し下ったところにベートーヴェンの第九の家があるんです。3〜4回訪ねました。小さい家でした。

中は少し暗く、訪れるたびいつも「ここで第九を書いたんだ」って想像しながら中を歩きました。 今こんなに第九にお世話になるとは、さすがにその時は思っていませんでしたが。

そういえば中にベートヴェンのコートがあったのですが、それがとっても印象的だったことも思い出されます。

なぜコートかは分かりませんが・・・。

もう一度バーデンに行く時にはスコアを持ってゆっくり見て回りたいと思います。きっと、あの頃に見ていたのとはまた違った角度で見ることができると信じています。

来年の7月のドイツ、ライプツィヒでの第九の前にちょっと寄って来ようかなと、この日記を書きながら思いました。

指揮者横島勝人のオフィシャルホームページより